誰かの寝息が窓をすり抜けて
午前二時を街に鳴いた
お眠りなさい お眠りなさい
バルコニーから跳躍する黒猫を
回転軸が貫いた
真っ青なお月さまが高いところで笑って
良い夢ごらん こどもたち
テールランプは逃げ惑って
街灯が道々切れかける
茶羽の蛾がたかってちらちらとして
夜の隙間で鴉は鳴いた
裏っかわで小さい女の子が
泣きじゃくってんじゃァないの――。
別の寝息が忍び出て
午前二時をささやいて回る
まだ夜よ まだ夜よ
ゆっくりお休み こどもたち
もう大地がじりじりと
回転を惜しみ始めた
スプリングのいかれたベッドの上で
いつまでも眠れない少女の黒髪
真っ青な月はとうに裏を向いて
あっちに向かって笑っていた
もういつ書いたんだか分からない、高校の2年か3年あたりだと思うのですが、
ブログからサルベージしてみました。雰囲気モノです。こういう詩は珍しい、と思います。
はっきり言って詩は苦手ですし書いてて嫌になっちゃうんですが、たまに書きたくなるときもあります。
2013.3.27